国際グラフ社 バックナンバー記事

プレミア歯科仙台 NEWS

国際グラフ(2009年4月号 掲載)

対談
プレミア歯科院長 高橋 重寿 × 俳優 秋野 太作

院内構造もスタッフの対応も
すべては患者様とのバリアフリーのために

くの方のお力をお借りすることができたお陰

俳優 秋野太作氏
今年の元旦に開院というとてもおめでたいスタートを切られたプレミア歯科さんですが、院長はまだ三十歳だそうですね。

プレミア歯科院長 高橋 重寿
もともと私が二十歳くらいの時に三十代の方を見ていて、職業は何であれ何かしらの転機を迎えておられる方が多いと感じ、私もその頃に独立したいと考えていました。そしていざ三十歳を迎えて五十五歳になる父の年代を身近に感じる中で、五十代で次の区切りを良い形で迎えるためにもこれからの二十年間を必死で駆け抜けてみようと開業に踏み切った次第です。

秋野:地元の方に親しまれているショッピングセンターの中に医院を構えられていますが、なぜこの地を選ばれたのですか。

高橋:以前は仙台市内で勤務医をしていたのですが、父方の曾祖父がここ佐沼地区の出身であることに何か縁を感じましてね。近くに電車の駅もなく高速道路からも離れていて交通の便としては決して良いとは言えませんが、日常的なものはここで充分に揃うという手軽さからか地元の方を中心にとても愛されている場所ですので、こうした多くの人が集まる場所でぜひ歯科治療で地域の皆様のお役に立ちたいと思ったのです。とは言え、自己資金も担保もない厳しい状態でのスタートでしたが、たまたま銀行の融資担当の方が以前勤務していた歯科での患者様であったことを始め、多くの方のお力をお借りすることができたお陰で、ここまで漕ぎ着けることができました。

秋野:院長のお人柄が回りの方の気持ちを動かしたのかもしれませんね。

高橋:その恩返しと申しますか、毎日の治療においても単に口の中を診るのではなく、まず人と人との繋がりを大切にして、その延長として歯の健康を守っていくという気持ちで患者様に接しています。

秋野:歯科にはどうしても「怖い」というイメージがありますから、そのように接してもらえるとリラックスできますよ。

高橋:また、歯科治療は歯科医師だけでなく、衛生士と技工士とのチームプレーが重要になってきますから、私の信条として患者様と同時にスタッフも大切にしたいと思っています。特に現在「歯科医院はコンビニより多い」と言われるほど過剰な状態になっていますから、あまり待遇面で恵まれていないのが現状で、せっかくそれぞれの専門学校を卒業しても他の職業に就くケースも少なくないのです。スタッフがやり甲斐を持って働いてこそ患者様の満足に繋がりますから、患者様とスタッフとの適切なバランスを取っていくことも院長の重要な役目であると思いますね。

秋野:具体的にはどのようなことをお考えになっているのでしょうか。

高橋:例えば技工士は患者様と顔を合わせることなく黙々と作業に専念するケースが多いのですが、一生懸命になり過ぎるあまり自己満足の世界に入ってしまい患者様の要望からずれてしまうこともあります。ですから技工士も患者様と直接接して人間味のある仕事ができるような工夫をしていこうと。また、衛生士は出産後の仕事への復帰率が低いため、この点でも子育てと両立できる環境を整えていきたいと思っています。

指すのは安心・安全に治療できる環境づくり

秋野:なるほど。ところでこちらは入口からほとんど段差がなく靴を履いたまま入れる造りになっているのですね。

高橋:はい。病院や医院の九割以上は配管などの都合上床を上げる構造になっていますが、当院はバリアフリーにこだわって造られていますので車椅子の方も安心して通院して頂けますし、他人とスリッパを共有することに抵抗感を感じる方も多くその点でも好評です。加えて清潔感は医院の基本ですので、使用したエプロンやコップは使い捨てにし、もちろん器具類を始めとする滅菌は徹底しています。それと汚れが目立つということで他院ではあまり設置されていない白い診察台も特注で導入し、その分常に掃除を入念に行っています。

秋野:そう言えば、医院全体が白を基調とされていて大変さわやかな雰囲気ですね。ところで、こちらは年中無休とお聞きしましたが。

高橋:ええ、いつでも駆け込めるという安心感を患者様に持って頂けたらと思いまして年中無休とし、スタッフには交代制で休日を取ってもらっています。ちなみに診療時間は午前十時~午後一時と、午後三時~午後八時となっています。

秋野:さて、最後に今後の展望を。

高橋:現在のキッズルームにも診察台を置いて三チーム体制にし、昼休みを設けず診療することを計画しています。とにかく地元の発展があってこそ次がありますから、地域密着の姿勢で一つ一つ取り組んでいこうと。そしてここ佐沼に働きやすい環境をつくることで、多くの方に移り住んでもらって地域を活性化させたいと願っています。また、同世代の歯科医師とチームを組んで歯科治療がもっと身近なものとして広まるよう業界全体の発展を目指していきたいですね。人として成長できるよう頑張りたいと考えています。

秋野:お若い院長の意気込みを感じるお話でした。ご活躍を期待しています。